国慶節8連休に向け観光地が続々と無料開放 「一番お得な大型連休」
国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた連休を迎える中国。今年は、国慶節の日が中秋節(旧暦8月15日)と重なったため8連休となったほか、新型コロナウイルス対策が常態化されてから初の大型連休となり、例年よりも特別な連休となっている。北京日報が報じた。
旅行業界では既に「旅客争奪戦」のゴングが鳴り、多くの地域が観光地の入場券割引を打ち出し、中国全土の観光地500ヶ所以上が既に入場券無料や割引のサービスを打ち出している。今年は「一番お得な大型連休」となり、多くの人が行楽を楽しむことになりそうだ。
A級景勝地100ヶ所以上が無料開放
陝西省西安市では、大唐芙蓉園や西安城壁、大明宮国家遺跡公園などのA級景勝地53ヶ所が入場券無料制を打ち出し、山東省青島市では、国有政府定価A級景勝地12ヶ所が国内外からの観光客を対象に無料開放される。最近観光市場が再開したばかりの新疆維吾爾(ウイグル)自治区でも、阿勒泰(アルタイ)地区の5A級(最高ランク)景勝地である喀納斯(カナス)景勝地と可可托海(コクトカイ)景勝地を含むA級景勝地32ヶ所も無料開放される。
また湖北省は、全てのA級景勝地を中国全土から来た観光客を対象に無料開放する。その他、貴州省のA級景勝地では、8月1日から、中国国内外からの観光客を対象に入場料半額サービスを実施している。江蘇省蘇州市は先ごろ、中国全土からの観光客を対象に、「1元庭園観光」キャンペーンを始めており、虎丘や留園、拙政園など、蘇州の有名な庭園景勝地14ヶ所が対象となっている。
中国北西地域や近郊旅行が人気に
今年の国慶節8連休中、最も人気の旅行先は海南、雲南、四川、陝西などだ。
新型コロナの影響で海外旅行には行けないため、多くの人が8日間を利用して中国国内のより遠方でマイナーな地域をじっくり味わう旅に目を転じている。そして、西蔵(チベット)自治区、青海省、貴州省、新疆ウイグル自治区など、中国西部地域が、上記の地域に続いて人気の旅行先となっている。旅行サイト・携程網の統計によると、中国北西地域の8連休関連の検索数は475%増と激増。うち、甘粛省の増加幅が最大で、中国全土の旅行先人気検索ランキング4位に入っている。
その他、近郊旅行の需要も高まっており、一部都市の周辺の民泊施設やリゾートホテルは予約でいっぱいになっている。北京市郊外の多くのホテルや民泊施設の責任者によると、今年の国慶節連休は、北京郊外旅行が例年よりも人気だという。
人気路線の予約は早めに
ある統計によると、観光産業チェーンの経済効果は、食事や宿泊、交通、ショッピング、間接的に創出される社会的富などに及び、その効果は観光地の入場料のおよそ7倍だという。青島の景勝地12ヶ所は8月1日から無料開放され、訪れた観光客数は1ヶ月で延べ86万4800人となっている。うち、■山(■は山へんに労)を訪れた観光客は前月比73.63%増の延べ47万4000人で、各景勝地の二次消費が目に見えて増加している。
■山景勝地のスタッフによると、「無料開放されてから、豪華客船や観光船、小型ボートなどを利用する観光客が目に見えて増えた」という。観光客が増えると、レストランや宿泊施設、交通、ショッピングなど、観光関連の消費も急増する。現地の旅行社のスタッフは、「省をまたぐ旅行が再開され、旅行社の業務が入るようになった。そして景勝地の無料開放により、業務がさらに増加した」と歓迎する。
複数の旅行プラットホームの責任者によると、国慶節8連休中、ツアー旅行、フリーツアーなどのパッケージツアーの価格はやや下がっているものの、売り切れや価格上昇の可能性もあるため、人気旅行先や観光商品は事前予約が必要だ。さらに、一部の人気旅行先のホテルの価格は例年よりも明らかに上昇しているという。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年9月15日
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