西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した胡人牽馬俑。(資料写真、西安=新華社配信)
【新華社西安7月3日】中国陝西省考古研究院は、同省西安市西郊外で唐代の女官墓地を発見したと発表した。大量の陶器が出土したほか、貝殻、銅鏡など女性化粧道具も見つかった。
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地の壁画。(資料写真、西安=新華社配信)
同研究院は2021から22年にかけ、西安市西郊外の棗園街道三民村、陳家寨、灃東新城三橋街道賀家村などで魏晋南北朝時代から明清時代の墓1200基余りを相次ぎ発掘した。
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土したビーズ。(資料写真、西安=新華社配信)
中でも、三民村墓地で発掘した唐代女官墓地は今回の発掘調査の重要成果となった。見つかった57基の墓は9列に配置された直線型の土洞墓で、墓室は狭く、天井も低く、ひつぎを納めるスペースしかなかった。いずれも一人用で、被葬者は頭を南に向け、仰向けに体を伸ばした状態で埋葬されていた。副葬品は陶罐(とうかん)や壷が中心で、一部の墓から貝殻や銅鏡、玉石の装飾品、黛板(眉を描くための硯)などの女性化粧道具が見つかった。
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西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した器物。(資料写真、西安=新華社配信)
墓の形状と副葬品から年代は唐代初期と推定され、保存状態の良い20基の被葬者の人骨鑑定では、全員が20~30歳の若い女性と判明した。同地の南西部で過去に唐の太宗、高宗、中宗時代の女官の墓誌が出土していることから、今回の墓は唐代初期の女官墓と推測される。発掘調査では、墓地東側の兆溝(墓地の内外を区切る溝)が見つかったことで墓の配置が明確となり、女官墓地の分布範囲と埋葬順序がより特定された。
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した天王俑。(資料写真、西安=新華社配信)
陳家寨墓地では北朝~隋唐期の小・中規模墓計581基と金代墓2基を発掘し、遺物1500点(組)余りが出土した。賀家村墓地では長い傾斜墓道と二つの天窓を持つ塼室(せんしつ)壁画墓(塼=れんが)が見つかり、彩色陶俑を中心とする副葬品43点(組)が出土。墓誌銘の記載は被葬者がソグド人であった可能性を示しており、唐の開元4(716)年に埋葬されたとある。墓室東壁に描かれた楽舞の場景の中央で音楽と踊りを鑑賞する胡人女性が被葬者と思われ、唐墓の壁画ではあまり例を見ないという。(記者/楊一苗)
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西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した楽俑。(資料写真、西安=新華社配信)
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西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した武士俑。(資料写真、西安=新華社配信)
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西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した騎馬俑。(資料写真、西安=新華社配信)
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した鎮墓獣。(資料写真、安=新華社配信)
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した仕女俑。(資料写真、西安=新華社配信)
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地から出土した胡人俑。(資料写真、西安=新華社配信)
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓地の北側エリア。(資料写真、西安=新華社配信)
西安郊外で唐代の女官墓地を発見 中国陝西省
西安市郊外で見つかった唐代女官墓「M11」。(資料写真、西安=新華社配信)
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