千年以上前の石碑に刻まれた科挙の試験教材　陝西省西安市
　【新華社西安6月22日】中国では隋から清の時代まで約1300年にわたって官僚登用試験の「科挙」が実施されてきたが、受験に用いた教材の内容はどのようなものだったのか。その答えは現在の陝西省西安市の西安碑林博物館にある。

　同館には石に刻まれた唐代の「試験教材」114点が、完全な形で収蔵されている。これらの石碑は「開成石経」という名で、837年に建立された。「詩経」「春秋」「論語」「爾雅」など、儒家の最も重要な12の経典が刻まれ、文字数は114点を合わせて65万字に上る。中国史上最大の経典石刻事業で、当時、ばらばらだった教材の内容がこの石碑によって統一され、科挙における人材登用の公平・公正性が担保されるようになった。（記者/孫正好、蔡馨逸）