5月23日は「東洋の宝石」と呼ばれるトキの再発見から40周年だった。陝西省林業局の発表によると、世界のトキの数が現在7000羽余りに増えていることが、最新の統計データにより分かった。生息地は秦嶺を中心とし東アジアの歴史的な分布地に拡大する流れを示している。トキの絶滅の恐れの等級は「野生絶滅」から「絶滅危惧種」に見直された。

　トキは古い種で、かつて東アジア大陸と広大なシベリアに広く分布していた。20世紀に入ると、野生のトキは朝鮮半島や日本などで絶滅した。専門家は1981年5月23日に秦嶺南麓の陝西省洋県で野生のトキを7羽発見した。秦嶺はトキの「ノアの方舟」になった。
　陝西省林業局の党双忍局長は、トキの生殖地は40年渡り歴史的な分布地に拡大を続けたと述べた。トキの生息地の面積は5平方キロ未満から1万5000平方キロに拡大し、初めて発見された陝西省洋県から徐々に東アジアの歴史的な分布地に拡大し、秦嶺を中心に四方に拡散する流れを示している。トキの生息地は現在、主に中国の陝西省、河南省、浙江省に集中している。日本と韓国も中国の支援を受け、野生の群れを形成した。
　21日のトキ再発見40年中日韓オンライン記念イベントにおいて、韓国慶尚南道行政副知事の河炳弼氏は「韓国は陝西省から4羽のトキを迎え、中国と日本からトキ復元技術を学び、トキ復元作業を行った。慶尚南道昌寧郡の牛浦トキ復元センターは500羽余りのトキを繁殖し、2009年に40羽を野生に返した後、現在まで120羽を自然に返している。特に野生に返したトキは1カ月前に初めて産卵に成功し、幼鳥が孵化した。トキ復元及び定住の最終目標にまた一歩近づいた。東アジア3カ国が緊密に連携しなければ、このような成果は得難かった」と述べた。